【コスパレバーレス】Flatboxを買ってみた + ボタン改造

コスパバグのレバーレスが届く

前回のブログで、いろいろなレバーレスコントローラーの製品を調べて、有名どころは3万円から5万円強する高級品ということを再認識し、気軽に手が届く製品を探したところ、1万円を大きく下回る7,314円flatboxをAliExpressで見つけて、速攻で購入をした。
購入をしたのが7月16日、到着予定が8月2日だったが、実際に到着したのは7月23日だった、中国からの配送で1週間で到着するのには驚いた。

配送用のビニールを開けると、Fighting Boxと書かれた箱が出てきた。箱は少し潰れていたが中の製品には、特に問題はなかった。

外観チェック:コンパクトで、しっかりした作り

まず見て、思った以上にコンパクト。表面は3Dプリント特有のザラザラ(ベースプレートの跡)、高級感は無いが、操作時の滑りが良く、汚れも目立ちにくそう。薄くて華奢に見えるが意外と剛性はしっかりしている。
接続はUSB-C端子となっている。付属のケーブルは短かったため、下記のケーブルを購入して使用している。
ちなみに、本体の色(黒・白)やボタンの色(黒・白・グレイ・黄・緑・赤など)は、注文時に指定することが出来る。上記は、本体が黒、ボタンがグレイの組み合わせ。

Kailh Choc V1のピンク軸が使用されたボタン、今まで使っていたGamerFinger(CHERRY MX 銀軸 キー荷重45gf)と比べても、とても軽いキー荷重(約20gf)で使いやすそう。(実際に使ってみて、とても使いやすかった)

分解して中を見てみる

ネジを外して、ケースを開けてみると中は基板が一枚だけで構成されていた。
基板はしっかりとした厚みがあり、ケース内でガタつかないように固定されているので、耐久性も期待が出来そう。基板にgithubへのリンクがプリントされている通り、オープンソースで公開されている設計通りに作成されている。
Kailh Choc V1のピンク軸がブタの鼻に見えてくる。

ファームウェア書き換えも可能

茶色のタクトスイッチは、bootとresetボタンになっており、PCに接続後、bootボタンを押しながらresetボタンを押すことで、ドライブとして認識するので、GP2040-CEファームウェアダウンロードページからFlatbox Rev 4用の.uf2ファイルをダウンロードして、認識したドライブに書き込むことでファームウェアを更新することが可能。
スト6では、上下同時入力時の挙動のルールが変わったり、攻撃ボタンの最大数が11個に増えたりと、今後もルールが変わる可能性があるので、ファームウェア書き換えが出来るのは助かる。

ボタンの改造(ストローク調整)

Kailh Choc V1の各軸は、遊舎工房さんのページで購入が可能で、仕様もまとめて記載されている。
ピンク軸は、ストロークが3.0mm、アクチュエーションポイントが1.5mmとなっている。
ストロークが2.0mmアクチュエーションポイントが1.0mm位に改造がしたい。
ボタンをばらしてみたところ、ストロークの調整は簡単に出来るが、アクチュエーションポイントの調整は難しそうだったため、今回はストロークの調整のみ行ってみた。

ボタンのサイドにある爪を、順に開いてあげると分解することが出来る。
各サイドに2つのひっかかりがあるので、ピンセットなどで軽く引っ掛けてあげると簡単に開く。
勢いよく開いて、バネが飛んでいかないように注意しないといけない。

ストロークの調整には、上のようにボタンの底にスペーサー(黒いやつ)を入れて、押し込んでも下がらないようにする。スペーサーは、3Dプリンタで厚さが0.8mm, 1.0mm, 1.2mm, 1.4mmのものを作成して試してみた。結果的には、個体差によっては、1.4mmだと押し込みが浅すぎてうまく押せないことがあったため、1.2mmが安定していた。
3Dプリンタを持っていない方は、手先が器用ならばゴムシートをカットして敷いてあげても良いかもしれない。

改造後の使用感

約1mmストロークを短くしてみて、明らかに押し込みが浅くなり、連射もしやすくなった。
キー荷重の軽さが一番大きいが、押し込みも浅くなることで、最低限の力と動きでボタンを押せるので、反応が早くなっていると思う。
ただし、同時押し系をやろうとするとミスが多発してしまった。弱パンチと弱キックの同時押しで投げを出したい時に、弱パンチが出てしまうという具合だ。単純に両ボタンをビタ押し出来てないせいなのだが、アクチュエーションポイントを浅くすることで改善できるのかもしれないので、今後は、アクチュエーションポイントの改造も考えたい。
現在は投げボタンを割り当てることで対処している。スト6向けには、8個の攻撃ボタンの内、パンチ3つ、キック3つ、投げ、パリィを割り当てるようにしている。ドライブインパクトも割り当てたいが、強パンチ・キックボタン同時押しは、強攻撃は発生に時間がかかるためだと思うが、強パンチになってしまうようなことは起きないため、がんばって同時押しするようにしている。

番外編:メンテナンス・キースイッチ交換

今後、flatboxを使用していくと、キースイッチがヘタって交換が必要になることが出てくる。
このflatboxは、キースイッチを簡単が交換可能になっているので、遊舎工房さんなどから購入することで簡単に入れ替えすることが出来る。
遊舎工房さんでは、1個99円、35個2,310円でピンク軸が販売されている。
もっと1個当たりの価格を抑えたい方は、Perixxのキーボードを購入するとKailh Choc V1 赤軸が104個付いた(取り外し可能)キーボードが4,999円で購入可能だ。接点部分の問題であれば、接点部分(灰色のベース部分)のみ、新しい赤軸のものと交換してあげれば、ピンク軸を復活させることが出来る。
自分は交換用に、このキーボードを買ったが、使い心地が良くて普通にメインのキーボードとして使用している。

また、キートップのスペアは、大(↓ボタン)、小のそれぞれ1個ずつがflatboxに同梱されていた。

最後に

3万円以上のレバーレスコントローラーに手を出すのに2の足を踏んでいる方は、ぜひこのflatboxを試して欲しいと思った。
特にピンク軸の性能を考えると、7,314円のflatboxの方が、3万円以上のレバーレスコントローラーよりも使いやすいと感じる方もいるかもしれない。
注意して欲しいのは、購入時にちゃんとピンク軸を指定すること、またPS5には対応していないので、PC環境で使用すること。
※これを書いている8月20日時点で、flatboxの価格が7,738円と若干値上がりしてる。